数学ノートチェックのあれやこれや

中学生の数学の授業で毎回ノートチェックをやっています。ちなみにこのノートチェック、エコール学院の制度でも何でも無く、私が個人的にやっているサービスです。

せっかく最大12名しかいないクラスです(12名もいませんけど)から、文字通り一人一人に徹底した手のかけ方をしないといけません。授業中や演習中も目を配っていますし、毎回の確認テストの指導でも個々に対応しています。

それでもまだまだその子の弱点を全て探し出すには不足します。より完璧に弱点をつぶすためにノートチェックをしています。

中1数学は正しい型を身につける大事な時期

中1はクラスの人数が多く、ノートチェックも大変です。何しろ途中式に細かく目を通していくので、かなりの時間と手間がかかります。

しかし、そのおかげでそれぞれの途中式の癖がよく分かります。

基本的には授業中の板書通りにマネをさせます。今の段階ではほとんど暗算もさせません。変に途中式を飛ばす習慣が付いてしまうと、ケアレスミスの温床になるからです。

計算に慣れてきて、ほとんどミスが無くなってきた場合、少しずつ途中式を省いてよいと指示を出します。それもチェックしたノートに具体例を私が示し、一人一人に直接アドバイスをします。

こうして能力の高い子はポイントだけは押さえた最低限の途中式に絞っていき、苦手な子はミスが最小限になるように緻密な途中式を書かせ続けます。

途中式を書かない、ではなく書けない

数学が出来る子ほど、正確な途中式を書くことが出来ます。もっとも、得意な子ほど計算も達者なため、途中式は省いても構わないのですが、いざ書かせるとしっかりと書けるんですね。

ですが、数学が苦手な子は途中式を書けません。書こうとしても、ルール通り出来なかったり、突然数字や符号が消えてしまったりします。例えば、6+(-9)は、カッコをつけないと6+-9となってしまい、記号と符号が連続ます。これがタブーなので、適切にカッコを使わなければいけません。

こういったルールに基づいて途中式を仕上げて行くことになれていけば、数学の力、少なくとも計算力は強固になっていくのです。

ノートチェックをしていて、書き方が誤っている生徒にはどんどん青ペンを入れます(先生のコメントや指摘は全て青で書くマイルールなのです)。そのおかげか、最近は中1生の途中式がかなり丁寧になってきました。変に飛ばすことも無くなりましたし、こちらの指示した通りに出来ている生徒が大半です。

ただし、まだ改善が充分ではない生徒もいます。結局先日の達成度確認テストで実力通りの得点を取り切ることは出来ませんでした。普段の取り組みが結果に直結するという教訓になったでしょう。別に塾のテストは多少失敗して痛い目を見ても構いません。本番は学校、そこで失敗しないように、ここから反省をしていけばOKです。

2回間違えた正解を見逃さない

生徒たちは答え合わせをする際、当然答えだけを追っていきます。途中式が合っているかを逐一チェックする殊勝な子などいませんし、むしろ怖いです。だから、答えが合っていれば正解で構いません。

私がノートチェックで注意しているのは、「たまたま答えが合ってしまうケース」をスルーしないことです。

途中でミスを1回してしまった場合、答えは不正解になります。これは分かりやすくて良いですね。

ところが、途中でミスを2回すると、裏の裏が表になるように、たまたま正解に戻ってしまう事が多々あります。

例えば次のような例ですね。

左が正解ですが、右も同じ答えなので○になっています。

しかし、まず右は最初に累乗をするとき、ルールを間違えて符号ミスを犯しています。この時点でこの問題は×です。

ところが、またもや次の計算で符号ミスをしてしまったため、途中式が正解ルートに戻ってしまいました。結果、見かけ上は正解と同じ答えが出てきてしまいました。

結果がよければいいんじゃない?と思われるかもしれませんが、それは「たまたまこの問題があっていただけ」であって、この先他の問題で必ずミスをします。出来るだけ早い段階で芽を摘んでおかなければならないのです。

生徒からしてみたらイヤでしょうね。せっかく答えは合っているのにわざわざ×に直されてしまうんですから。

ですから、キチンとその説明はノートに残します。なぜダメなのか納得がいかなければ、細かいチェックや指摘は逆効果です。途中式の意義を説明した上で、×を入れています。

なかなかここまで細かくやる塾もありませんが、それが少人数指導の強みです。少なくとも大きな塾には絶対にマネできない(マネしたら寝る時間が無くなる)ことですので、本当の意味でのきめ細かい指導を貫いていきます。

ということで、なぜか数学のノートだけ2冊作らされて面倒な上にノート代も余計にかかってしまいますが、ぜひご理解頂ければ何よりです。あとは結果で返したいと思います。

私の指導の要はノートチェックと確認テストです。授業は自分で言うのもなんですが、分かりやすいと思います。ですが、分かった気になられるのが一番危険ですので、しつこく、ネチネチと、細かいところまで鍛えて行きたいと思います。