倍率の低い高校を受験する生徒こそ本気で勉強しないと将来が危うい

公立高校入試まで残り1週間を切りました。昨日夜に神奈川県公立高校の志願変更後競争率が発表になりましたね。今回はあえてスルーさせてもらいました。

というのも、志願変更後の最終倍率はどうでも良いからです。倍率は志願変更の判断材料にはなりますが、最終的に決まってしまえばあとは合否に関係ありません。倍率が高かろうが低かろうが、重要なのはその高校の生徒としてふさわしい学力を身につけることです。

倍率の高い高校は昨年の合格者平均点を目指せ

倍率がどれだけ高くても、ふさわしい学力があれば合格します。

倍率が高いとき、受検生は勘違いをします。「レベルの高い生徒がたくさん受けている」と。

違います。高校は学力別に縦割りで何校もありますから、例年よりレベルの高い生徒がたくさん受けるわけではありません。例えば、西湘高校は今年倍率が高めです。しかし、小田原高校や秦野高校に行かれるような生徒がたくさん受けているのですか?そんなわけないでしょう。

事実、昨年と比較をすると、小田原+秦野の受検生の数は今年の方が多いのです。単純に昨年と今年の学力レベルが同じと仮定するなら、むしろ上位2校に高学力の生徒が集中しているわけで、西湘高校を受けている生徒の学力レベルは下がっていることすら考えられます。少なくとも上がっていることは考えづらいでしょう。

一般的に、たかだか倍率1.3倍くらいで大幅にその高校のレベルが上がるはずはありません。あくまで「似たような学力の生徒がたくさん出願した」だけです。倍率が低かったら受かるであろう「ちょっと足りない生徒」が不合格になることはあれど、昨年度の合格者平均点程度を安定して取れる学力があればまず確実に受かります。

倍率が高くて震え上がっている暇があれば、1分1秒を惜しまず解ける問題を1問でも多くし、合格者平均点を狙えば良いのです。

倍率の低い学校は受かった後が怖い

倍率が低かったら「ちょっと足りない生徒」の受かる人数が増えます。ギリギリで受けているといえば聞こえは良いですが、その高校にふさわしい学力を身につけずに受かってしまったら本当に良いのでしょうか。

確かに入学する目的は果たせるとは思います。高校入試をゴールと捉えている人ならめでたしめでたしかもしれません。

しかし、高校生の指導をしている身から言わせて頂くと、合格したことでむしろ厳しい状況に立たされてしまう可能性があります。

中学校のように、上から下まで様々な学力を持つ生徒が集まる場では、ある程度理解度に幅を持たせた指導やテストが行われます。一方、高校は一定のレベル幅に収まる生徒しかいない「はず」ですので、その高校が定めたレベルで有無を言わさず進んでいきます。

ですから、倍率が低かったことで滑り込んだ子にとっては、高校のレベルについて行くことが困難になります。ふさわしい学力が必要、というのはこのためです。倍率が高い状態でギリギリで入るならば、ある程度の学力を持っているわけですから、努力次第で何とでもなるでしょうが、明らかに足りない状態で入ってしまうと努力では追いつけない場合もあるのです。

その努力は高校に入学する前にしておかなければいけなかったということです。

5年前のことだったでしょうか、足柄高校が定員割れを起こしたとき、このような状態の生徒が一定数いましたね。実はウチの教室からも滑り込みで入った生徒がいましたが、高校部で人一倍努力を積んだことで最終的には中の上までのし上がって行くことが出来ました。その努力は、一般的な足柄高校の生徒の比ではありませんでした。

倍率が低いなら今こそ最大限の努力を

仮に倍率が1.0倍なら、よほどの事が無い限り全員受かります。ギリギリでも受かれば勝ちと思っている人はそれで良いでしょう。バラ色の春休みをお過ごし下さい。

そういう人は、この時期に勉強の手を緩めてしまうことがあります。保護者も安心をしているのか、あまりガミガミ言いません。しかし、今までの人生で最も学力が伸びるのは、受検を直前に控えた今、この時期なのです。

この好機に必死の努力を続けた上で合格を果たした子は、たくさんの財産を持って先へ進むことが出来るでしょう。

たかが1週間ではありません。その1週間の努力の質が今後の高校3年間を左右します。倍率が高くて必死な人は大丈夫。むしろ低い倍率にあぐらをかこうとしている子、絶対にゴールまで気を緩めてはいけません。

せっかくここまで3ヶ月続けて来て培ったものを一気にはき出してしまうのはもったいないですからね。最後までたゆまず努力を続け、成功を勝ち取って下さい。

というお説教を中3生にしようと考えていたのですが、なぜか今年の彼らはあまり油断をしていません。十分合格者平均点に達していても、さらに本番で得点を上げようとしています。

毎年こうだとよいのですが、なかなかそうは行かないものですね。