志望校選びは難しい。入ってみなきゃ分からない事ばかり。

先日中学生の授業が始まる前くらいに、高1のOGが2人顔を出してくれました。ウチの塾は高校部もあるので、卒塾生という訳ではありませんが、久々に顔を見ることが出来てそれはそれでとても嬉しいことです。

私はあまり「顔出せよ」とか「遊びに来いよ」とか言わないドライな人間なのですが、ありがたいことに毎年何人ものOB・OGが近況報告に来てくれます。特に多いのが、高3で進路を決めた子たちですね。今年大学生になった代の子たちは全部で7人も代わる代わる報告に来てくれました。

さすがOB・OGは空気が読めていますので、授業と被らない時間に来てくれます。それはつまりメッチャ夜遅くということなので、それから色々話をしていると、いつも大変な時間になってしまうのです。まあ、仕事は終わっているので良いのですけど。

今回来てくれた子たちは授業前だったので、それほど時間を取ることが出来ませんでしたが、色々と近況という名の愚痴を聞くことが出来ました。そこで聞いた2人の話があまりに対極過ぎて、なかなかに興味深いものがありました。

専門科目にご注意を

1人の子は、公立の総合学科に通っています。勉強の様子を聞いたところ、開口一番「ヤバい!」とのこと。

おかしいですね。入試ではかなり上位で入ったはずです。特に数学は比較的簡単だったこともありますが、入学者平均点より30点ほど上でした。まだ中学の学力が通用する前期ならば、そこそこの成績は維持できるはずですが。

で、よくよく聞いてみたら、英語や数学は楽勝らしいです。それはそうでしょう。

つまづいているのは、専門科目でした。総合学科は普通科では触れることのない科目がいくつかあります。有名なのは「簿記」でしょう。私も高校時代「ボキ」が頭の中で変換されないくらい簿記に関しては無知でした。しかも、たいてい検定を受けるのが義務になっており、合格しないと進級に響く学校もあります。

その子は、簿記と情報という2つの専門科目にやられているそうです。入る前はそれこそ副教科扱いで気楽に考えていたようですが、むしろ英語や数学が簡単すぎて副教科扱いになります。この先高校で生きていくために、専門科目は避けては通れない科目なのです。全然わけわかんなーい!と昔と変わらぬやかましい声よく通る声で悲鳴を上げていました。

これは専門系に行った生徒にあるあるな現象なんですよね。普通科は今まで中学校で勉強していたイメージそのままで問題ありません。しかし、専門系に行ったなら、その学科ならではの科目こそ重要だ、という意識に切り替えが必要です。専門科目を極め、資格取得を目指して積極的に勉強するくらいが丁度良いでしょう。

ちなみにその子、勉強面以外にも愚痴を吐きまくり。どうやら同級生にイケメンはいないそうです。校則もメッチャ厳しいとのことです。近くにいた中3生に「絶対行かない方がいいよ!」と布教していました。まあ、今年は受ける生徒がいない高校だからいいのですが……さすがに高校名をここで具体的には書けません。

校則に関しては、上位校ほど緩いのが普通です。緩くても踏み外す生徒がいないからですね。その子曰く、髪染めるのもダメだしスカート巻いても怒られるし最悪!と吠えていましたが、私は「そりゃ怒られるわ」と淡々と返しておきました。そういうのは校外でやるもんです←

成績の付き方は中学と大違い

かたやもう一人の子は、自分は私立に向いている、と最初から私立専願で進学をしていきました。

そして勉強について聞いたところ、「絶好調だ」と。これはどうしたことでしょう。

小学生のときから見ていたのでよく分かりますが、元来とても真面目な子です。要領の悪さや部活動の圧迫もあり、中学では努力をしているものの、なかなか芽が出なかったのも確かです。中学校は一度序列が決まると、よほどのミラクルを起こさないと逆転が難しいのです。ミラクルとは運によるものではなく、周りよりも明らかに意識を高く持ち、量的な負担を目一杯かけることです。そう簡単なモノではありません。

しかし、高校は違います。入試で選抜されている以上、ある程度の学力層の生徒が固まります。自分と比較して飛び抜けて出来る子も出来ない子もいない、そういう環境です。

そこで真面目に取り組む性分が存分に発揮されたのでしょう。中学校では見たことの無い成績を取れたらしく、大変ご満悦でした。面倒見が良いことで評判な高校ですから、彼女の言うとおり、とても合っていたのだと思います。

部活も中学校と同じ部活に所属しているらしく、髪がとても短くなっていました。ま、私は言われるまで気づきませんでしたが……いつも束ねてたからあまり長さを意識したこと無かったんですよ。

成績がジャンプアップしたのは私立だったからでは無く、真面目な性格が幸いしたのだと分析しています。高校は才能で突っ走るものではありません。前述の通り、同じレベル帯の子が集まる場だからです。そんな中で突出した才能はありません。毎日の授業を真面目に受け、予習や復習を先生の指示通りテキパキこなしていけば成績はおのずと伸びていきます。

生徒がちゃんと勉強しているかをチェックする仕組みに関しては、私立に一日の長があります。公立高校は色々な意味で本人に任されているフシがありますので、自己管理が苦手な子だと苦戦すること請け合いなのです。

先輩の意見はよく聞いておくべし

二人とも、久々の懐かしさもあって色々話を盛っているのでしょう。愚痴ばかりこぼしていた子も、言うほど不満を抱えている訳ではないでしょうし、それなりに高校生活を満喫しているようです(すごくニコニコしてしゃべっていましたしね)。

ただ、やはり期待とは異なる部分があったのも事実のようで、もう少し想像しておけば良かったとも言っていました。

ちょうど近くで後輩たちも聞いていましたので、少しでも参考になるのではないでしょうか。先輩の意見というのは不思議なもので、私がいくら理路整然と話をしても、元塾生である講師から生々しい話を聞いた方が響くんです。やはり実際に見た情報は鮮度が違います。

志望校選択が間近に迫っている中3生はもちろん、まだおぼろげな中2・中1生は、ぜひ先輩から話を聞いてみることをお勧めします。

私も色々裏話は知っていますが、これから入ろうとする受験生にはなかなか言いづらい内容なんですよね。それでも聞いてみたい人はどうぞ。