2019夏期特訓のお知らせ

新しい宿題の取り組み

中学生が学校や塾の宿題に取り組むとき、とても残念なやり方をしている子がほとんどです。

問題集をやる

丸つけをする

模範解答を赤で写す

これでバッチリ!

バッチリじゃねーし!

これが頭を使わない勉強(もはや勉強では無い)の典型的パターンです。なにやら泉中学校の数学の問題集は模範解答を赤で写すことを義務づけられているそうですが、どれだけ勉強を馬鹿にしているのか小一時間問い詰めたいところです。

いえいえ、事情は理解できます。つまり言わないと丸付けすらしないで出す生徒が結構な割合でいるから、先生は最低ラインとして「少なくともこのぐらいはやってこいよ」というルールを課さないといけないのでしょう。

正しい勉強方法を取っている子には迷惑千万です。赤で写してしまったらどうやって解き直しをするのでしょう。答えを写すだけでどれだけ実力が伸びるのでしょう。答えの正しい使い方は、理解するまで読み込み、答えを閉じ、自力で解き直すことです。そのあたりはエコール本家サイトの方で詳しく解説しているので、まだ読んだことが無い方は読んでみて下さい。

学校の問題集でテストの点を上げよう!塾の先生が教える上手いやり方

出来るだけ頭を使う宿題

中2生の理社は宿題を形だけ整えてくる子が多く、それゆえ確認テストの出来と宿題の出来が比例しません。理科はたまにしか確認テストをやらない上に予告をして行うのでまだマシな方ですが、社会は毎回やると分かっているにも関わらず準備が足りません。

理科は宿題の直しに重きを置いています。たとえばこんな宿題の問題があったとしましょう。

回路に分かれ道が無く、一続きになっている電流の通り道を何というか。

答えはもちろん「直列回路」です。これを万が一間違えてしまった場合、普通だったら解き直して終わりなのですが……もう1度解いただけで意味あると思います?答えは直列回路と分かっている(丸付けしたばかりです)し、問題文もろくに読まず「直列回路」と書いて終わりでしょうね。

こんなんで理科の点数が伸びるわけ無いでしょう。これを繰り返すと、「直列回路」という言葉は知っていても、どこで答えていいか分からなくなります。問題を解きまくってどんなパターンでも大丈夫、という状態になれば話は別ですが、上記のような適当モードの子がたくさん演習をするとは思えません。

そこで生徒に課しているのが、「間違えた用語のまとめ直し」です。

一問一答系の問題を間違えた場合、間違えた用語の説明や関連事項のまとめ直しを義務づけています。「直列回路」ならば、その意味や回路図などをまとめます。

この作業のメリットは、必ず頭を使わなければならないと言うことです。思考停止して答えを写すだけの直しとは違い、調べ・考え・文章でまとめるという行動は脳に刺激を与えることでしょう。

現に、毎回こまめにやっていると、目に見えて授業中の理解度が上がってきます。中3生の理科が好調な原因の一端は、間違いなくこれです。

もっと頭を使う宿題

10月からは更に発展して、通常の宿題に加えて新しい宿題の取り組みを始めました。

それが、「自分で問題を作ってくる」ことです。

宿題をやって自分がミスをしたところや、我々がテストに出ると強調したところなど、できる限りポイントを絞って理科も社会も5問ずつ問題を作る、という課題です。

問題を作るには、答えを充分に理解していないといけません。まとめ直しの更に上のレベルです。また、文章表現力も問われます。助詞の使い方が曖昧でたいへん恐ろしい文章を書くことに定評のある中学生たちが問題を作ると、私でも回答不能なものが出来上がってきます。

これを私が全問添削を加えます。そもそも問題に用いられている知識が違うこともあります。答えが目的の用語に絞られない場合もあります。全て細かく修正し、返却します。これを繰り返していけば、「知識」と「表現」どちらの能力も高まっていくだろう、と考えています。

工夫が見られる問題も

今回の理科で工夫が見られたのは、回路図を書く問題を作ったIさん。並列回路と直列回路の2問あったのですが、電池の向きをしれっと変えてあるんですね。私が授業中に「電池の向きをチェックして回路図を書くこと」と注意したのをよく聞いている証拠です。電池の向きに注意が払われているかを試す良問だと思います。

一方、事前にプリントで説明したやり方通りに出来ていない生徒もいます。口頭ならともかく、何度も読み返すことが出来るようにプリントにまとめたというのにこの体たらく。一撃説教を加え、次回の改善はもちろん、指示を見逃す・聞き逃すことの怖さについて注意しました。

さて、作った問題は彼らが自分で利用できます。何しろ自分で「重要そうだ」と考えて作ったものや、自分がミスをした問題なわけです。何度も解く価値のある良い問題集が毎週のように育っていく、ということですからね。ノートを専用で作らせたのも、こういった運用を狙っているからです。

とても出来の良い問題は塾の確認テストとして使ってもいいのですけれど、そこはまだまだ中学生、私の作った問題の方が狙いが定まっていますから、あくまで自己消費用ということで。

そのうち問題がたくさん積もってきたところで「全部解き直しタイム」を作っても良さそうです。

宿題を作業にしたら塾として終わりです。私も頭を使って生徒を導いていきます。彼らも、添削のアドバイスを通じて更に作問力に磨きをかけて欲しいですね。