オンライン授業では伸びる子のリアクションが圧倒的に早い

小田原市で新型コロナウイルスの感染拡大防止のため全校休校が始まったのは3月2日のこと。ウチの塾はちょうど保護者面談期間だったので、多少対策を取る余裕がありました。そこで保護者の方に案内したのが、授業動画のオンライン配信でした。

動画配信に慣れていたのが不幸中の幸い

何を隠そう僕は3年も前からコツコツ授業動画を作ったり、授業を録画して欠席者に配信したり、そこそこ動画の扱いには慣れていたんですよね。Youtubeの動画数は3ケタです。

だから、撮影や編集(カットだけですけど)、アップロードの流れはお手のもの。そのノウハウを塾の先生たちと共有すれば、充分全教室オンライン化は可能でした。

そんな中体調不良で2日も休んだのは誤算でしたが。我ながら使えないな。

もう1つ運が良かったのは、LINEを本格運用していたこと。保護者の100%とはいかないまでも、かなりそこに近い割合で登録してもらっていました。

動画をアップしたは良いのですが、それを各家庭に伝えるすべがなければ意味がありません。そんなときLINEが本領発揮してくれたのです。

各学年の完成した動画のURLをメッセージで一斉に配信出来るので、個別にメールする必要がありません。ちなみに一斉メッセージ配信なので、LINEに登録してさえいれば、学院生以外でも自由に動画を見ることが出来ます。動画はURLを知らないと見られない限定配信なのですが、LINEのお友だちなら見られます。

なんなら他塾の先生たちでも見ることが出来ます。うん、それは恥ずかしいな。

まあ、別に全然公開動画にしても良いんですよね。動画を見るだけで出来るようになるわけじゃないので。

家庭のサポート力が露骨に表れる動画配信

学院生たちは、授業動画を見て3日以内に宿題をやり、写真に撮って僕へ送るというミッションがあります。スマホを持っていない子は、保護者の方を通じて送ってもらう流れ。

この課題提出に格差があります。

とにかく前のめりな子は、配信した翌日には送ってきます。動画が送られたらすぐに見ているでしょうし、即座に課題へ取り組んでいます。この新しい勉強に対する「飢え」にも似た意欲は、そのまま実力アップに繋がってくるのです。

特筆すべきは、本人がスマホを持っていないにも関わらず提出が早いご家庭です。動画のURLは保護者のスマホへ送られるわけですが、届くやいなや子どもに見せているんです。しかも宿題をすぐに取りかからせ、それをチェックして撮影し、僕に送ってくるわけです。

これが家庭の力です。子どもが伸びるには、子ども・塾・家庭の三者が全て同じ方向性で前を向き、取り組んでいかなければいけないわけですが、だいたい子どもが最後についてくる形になるんですよね、普通は。

要は子どもがやる気を出すより早く、家庭が危機意識を持って、塾と共に子どもをリードしていく必要があるんです。

塾に入れて任せっぱなしで伸びていくことはまず無いですからね。

だから、今回リアクションの早いご家庭は、伸びていくのも速いでしょう。

塾の強制力が通じにくい動画配信

一方で、待てど暮らせど課題を出してこない生徒もいます。

まず普段の授業だと、宿題をやっていない=授業を受けることが出来ない、というルールです。直接対面で行う授業だろうがオンラインの授業だろうが、それを受けるだけで実力が伸びることはあり得ません。授業を受けるだけで成績が伸びていくなら、学校の授業を受ければいいじゃないですか。塾に来る必要が無いですからね。

その演習を管理するため、動画の中で宿題を出し、それを僕に送らせているのです。

おかげでLINEの通知が凄いことになっていますからね。宿題の写真を見て終わりではありません。添削をしたり、答え合わせをしたり、指示を書き込んだり、iPadとApplePencilの機能を駆使してできるだけ塾に来ているのと変わらない状態を作ろうとしています。

特に中1準備講習は、例年以上にきめ細かい添削が出来ています。アルファベットの書き方1つにしても、異様なほど細かく見ています。むしろ直接ノートを集めて添削するより、一人一人時間をかけて見ることが出来ているんですよね。何ででしょう。

答え=家でもやっているから

朝でも夜でも平日でも休日でも、分け隔て無く課題に接することが出来るので、いつも以上にサポートも細かくなっています。まあ、本来なら直接授業をするところ、動画配信という形になってしまったので、出来るだけのことはしたいですからね。

ちなみに、動画配信より直接授業する方が楽です。

直接塾に来ているなら、強制力が存分に発揮出来ます。宿題をやってこないなんて恐ろしいことをする生徒もほぼいません。

でも、動画配信の場合は生徒が安心・安全な自分のテリトリーである家にいるわけです(塾が危険なワケではない)。あとは親の目さえくぐり抜ければ、課題を提出しないペナルティを受ける心配も無いわけです。

それが理由かは分かりませんが、各学年に1人ずつ程度宿題を出さない生徒が発生しています。

未提出に対して怒りなどは全くありません。ただただ心配なだけです。その焦りなど、生徒本人には知るよしも無いでしょうね。逆に提出が素早い子ほど、焦りにも似た行動へと突き動かす何かが背中を押すのでしょう。

自習組の意識は高い

教室は感染防止を考慮した上で自習開放をしています。完全に来るメンバーが固定化されていますが、やはり自学力の高い生徒が集まっています。

小学生も参加していないわけではありませんが、まだ自ら学ぶ姿勢は先輩たちと比べものになりません。それでも塾に足を運ぶという行動をしているところに伸びる要素をひしひしと感じますね。

ちなみに自学力が最も高いのは中3。彼らにとって入試が終わって高校入学を待つのみという、最も自由が約束された期間が今なんです。

そんな中3ですが、僕が管理する2教室とも、毎回全員来るんですよね。それだけでも意識が圧倒的に高い証拠なのですが、それに加えて入試勉強で培った自学力を存分に発揮しているため、小中学生の誰よりも集中し、密度の濃い勉強をしているのが端から見ても明らかです。

みんな高校部でも頑張ろうとしている子たちなのですが、3年後の推薦合格に向けてすでにリードしているのは間違いないでしょう。楽しみです。

来週の月曜日にもう1日自習開放日があり、それが終わるといよいよ春期講習です。動画を軸に勉強習慣を保っている子は、頭のキレが冴えているはず。

新学年のスタートに向けて、あと1週間まだまだ動画と課題が出てきますよ。

さて、僕はこれから授業の生配信です。楽しく頑張ってきます。