先生の指示を「聞かない」ことや「聞き逃す」こと

前回も書きました、授業におけるアンテナの感度はとても大事です。このところ、その差が顕著になってきたように感じます。

アンテナの感度は「話を聞き逃す」「問題文を読んでいない」「行動に移るのが遅い」という行動に表れます。

中2クラスの例を挙げると、飛び抜けて2名ほど話を聞いていません。注意される頻度が異様です。

今週のチェックテスト時もそう。数学のテストに誤植があり、その訂正を演習担当のK先生にしてもらいました。ちなみに誤植は作成者である私のせいです。

K先生がテストを全員に配布し、その後「3番の問題文のacのcをxにしてください」と伝えました。

私はその様子を教室の入口からうかがっていたのですが、案の定明らかに聞き逃している子が二人。驚きのリアクションがそれを物語っています。

話を聞かない子

まず一人の子は、K先生が指示をした直後にこう言い放ちました。

「どこを直すんですかー?」

訂正がある、というくだりだけは聞いていたのでしょう。普通はその瞬間「どこを直すのか今から言うはずだ」と理解し、アンテナを張ります。

ところが、アンテナを張るどころか自分の行動(テストに名前を書く)に集中してしまいました。自分のやることが終わって満足したので、どこを直すのか気になったので聞いてみた、という発想でしょう。

K先生はあきれた様子で答えていました。

ちなみに私だったら完全に無視します。あとで聞いてもその都度答えてくれるという甘えが起こす行動です。それにいちいち相手をしていてはクラス授業が成り立ちませんし、いつになっても話を聞く姿勢が育たないと考えているからです。

話を聞き逃す子

また、もう一人の子は、K先生の指示を誤解してしまいました。3番の問題の話をしているのに、なぜかもっと下の図を見て「え?この点Cを直すの?」と混乱しています。

これは、指示の最初に言った「3番の」をスコーンと聞き逃し、そのあとだけ聞いていたため起こったミスです。あいにくたまたま下の方に「直線AC」の図があったので、てっきりそこだと思い込んでしまったのですね。

様子がおかしいことに気がついたK先生がフォローをしていましたが、学校だとそうもいかないはずです。一人で困って一人で混乱してしまう、そんな危険性をはらんでいます。

話を聞いていないことに変わりはないが……

どちらも話を聞いていないために起こったミスですが、これが学校の授業で起こった場合、結構マズいことになりますよね。

自分の作業に集中して指示を聞いていなかった前者の場合、「関心・意欲・態度」の項目に影響します。要は先生の指示を聞いていないのですから、関心も薄い、意欲も低い、態度も悪いと捉えられてしまうのは当然。

勉強においてマイペースはあまり良いことはありません。ことクラス授業においては明らかに「害」です。言うまでもなく学校はクラス授業ですから、クラスのペースに合わせる必要があります。

優先度が高いのは自分の作業ではなく、先生の話ですからね。

また、一部を聞き逃した後者の場合、単純に学力が低迷する可能性が高くなります。

話を聞いていない生徒は「聞く力が無い」わけではありませんので、意識が向けば聞き逃す心配はありません。一方、話を聞き逃す生徒は「聞く力が弱い」ので、本人は聞いているつもりでも、ふとした瞬間他のことに意識が飛び、その部分を聞き逃しています。

本人の自覚が無く聞き逃してしまうので、先生の話の何割かを失った状態です。これは厳しい。

この場合、聞く力が育つまではとにかく話し手から目をそらさないことが重要です。違うところへ意識が向かないように徹底して自制をするのが良いでしょう。

例に取った中2生ですが、授業に対してどのようなアンテナを張ることができるか、個人差が大きくなってくる時期でもあります。これがいわゆる中だるみとなって表れてきますし、学校の内申点が思うように取れない原因になりえます。

まずは1つ1つの授業やテストに対する緊張感をいかにキープするか。そして我々もキープさせるかが肝心です。きっとK先生もこれを読んでいると思いますから、一丸となって対処して行きたいですね。