スタートラインを前にしなきゃ得点は上がらないよ

ウチの塾の試験対策演習は全て自学ですが、演習する内容は1年生の最初しかアドバイスしません。
もちろん個々に相談をされた場合はその生徒の不足する部分と演習内容を具体的に指示しますが、基本的には各自の判断に任せています。

正確には、将来的に各自で判断出来るように練習させている、というのが正しいでしょうね。
将来とは何を指すかというと、高校入試だったり、高校での勉強だったりします。

演習のスタートラインが全て

2週間の試験対策演習の最初に言うことは毎回同じ。

自分が解ける問題はやらなくていいよ

これに尽きます。

そういう注意をしないと、問題集の最初から解き始める子が必ず出てくるからです。

問題集の最初というのは、どう考えても基礎問題。
基礎問題なんて、普段から宿題で散々解いています。

もっと言えば、毎週やっているチェックテストの方がよほど難しい。
普段より簡単なことをやって何の練習になるの?
だから、問題集の最初から解くのは御法度なんです。

例外は、入塾してきたばかりの子。
ずっと通っている学院生は授業とチェックテストで鍛えていますから、基礎問題はすっ飛ばした方が良いです。
ですが、入塾して間もない子の場合、とんでもなく苦手な可能性もあります。

そういった子に限り、基礎問題からスタートするのはアリです。
ただ、そのケースだと試験範囲の最初の基礎問題と言うより、前の分野の基礎問題がふさわしいような気もしますが。

いきなりまとめの問題から解くのが正解

スタートとしてふさわしいのは、まとめの問題です。
字面からして「まとめって最後にやるべきなんじゃ?」と思いがちなんですが、むしろ逆。
まとめ問題は1つのページに実戦的で色々なタイプの問題が集まっているので、弱点の洗い出しに丁度良いんです。

こうして見つかった自分の弱い部分を徹底的に類題で潰していく。
その後、再びまとめ問題の前回間違えた問題にチャレンジして、解けるようになったかを確認すれば良いのです。

時間が無尽蔵にあれば、「全部解けば良い」が正解です。
ただ、それはテスト勉強期間だけでなく、普段の習った直後の勉強からテスト直前までトータルで「全部解けば良い」と考えるべきで、テスト前はある程度問題量を絞っていかないと、タイムリミットを迎えてしまいます。

目標点が高い人は難問に手を出さないとダメ

話は吹っ飛びますけど、日本の最難関大学である東大の入試は「基礎が重要」と言われています。
確かに、数学の問題を見ていると、それは頷けます。

でも、勉強初心者が早とちりするんですよね。
基礎って、簡単って意味ではありません。

東大で言う「基礎」の1つは、「公式を導出する能力」だったりします。
もちろんそれだけではないですよ。あくまで1つの例です。
でも、公式そのものを作ったり、原理を理解したりする能力は確かに「土台=基礎」ですよね。

つまり、本当の意味での基礎とは、問題の根本から理解する力だったりします。
これって、限りなく「応用」じゃないですかね。
そりゃ難しいわけです、東大。

だから、東大受験をする際、基礎が重要だからと言って簡単な問題が完璧になっていれば良いというわけではなく、原理原則を活用するこの上ない応用が試されるわけです。

神奈川県の高校入試でいえば、理科が近年こういった傾向でした。
まず必要とされるのが基本的知識の完璧な定着。
その上で、思考力を試される問題を解き慣れることにより、ようやく意識の使い方が身について来て、本番レベルの問題が解けるようになってくるのです。

どんなに基本的な知識や問題が完璧になっていても、難しい問題を実際に解く練習をしていなければ、本番で力を発揮することはできない、ってことですね。
まあ、キャッチボールと素振りを延々やってたら野球の試合で活躍出来るかって話ですよ。

テストで8割以上を目指す場合、難しい問題へのチャレンジは欠かせません。
先生もおいそれと満点を取らせるわけにはいきませんから、気合の入った問題が何問か出題されます。
平均点狙いの子なら無視しても良いレベルですが、高得点を取るには捨て置けない問題です。

となれば、少なくともテスト前にはそういった難問の練習をしておきたいところ。

基礎が仕上がっているなら、テスト勉強期間に入った瞬間、難問からスタートすれば良いでしょう。
そうすれば丸2~3週間難問に触れ続けられるので、高い得点力が養われます。
または、さっさと仕上げてしまって他の科目に時間を費やすことも可能です。

逆に言えば、高得点を狙っているのならば、テスト勉強期間は難問に集中出来るように普段から準備を整えておけば良いのです。

スタート地点が手前すぎると、ゴールする前に時間切れ。
出来るだけ前からスタートすれば、そのぶんゴールは早くなりますし、なんならもの凄い先にゴールを設定してもたどり着きます。

目標点を決めないとスタートラインも決まらない

塾に入ったばかりの子なんかだと、とてもその科目が苦手で、まずは平均点まで伸ばすことが目標というケースがあります。
この場合、7割くらいの得点がゴールラインなので、標準的なレベルの「まとめ問題」をスタートラインとして、その結果出来なかった問題を中心に解き直し、ということになります。

徐々に伸びてきて、平均は超えるようになったけど、やっぱり8割を目指したい!という子もいますね。
ウチの学院生の多くがこのラインですね。
8割を安定して取れるようになれば西湘高校の合格ラインに達しますから。

この場合、スタートが基礎問題では間に合いません。平均点を取れる実力がベースにあるのが前提で、少し難しめの問題へどんどんチャレンジをする必要があります。
教科書の章末問題や塾テキストの章末問題レベルからスタートすれば、その問題集の最高レベルまで手を出すことが出来ます。
問題集のレベル設定にもよりますが、ウチの塾で使っている問題集なら8割が取り切れるようになっています(それを基準に選んでいます)。

このように、スタートの設定はとても重要なのですが、テストまで残り1週間というタイミングのとき、目標点が決まっていない生徒が数名いました。

じゃあその子たちはどうやってスタートラインを決めていたのでしょう?

ゴールを決めずにスタートしたところで、あまりにゴールが遠すぎて間に合わなかったり、逆にゴールが近すぎて過信してしまったり、効率的な勉強が出来るはずがありません。

目標点は後付けではダメです。
そこが定まらなければ、スタートを見誤り、ひいては他の科目とのバランスも失ってしまいます。

だって、全科目同じ目標点では無いでしょうから。
得意科目はより先からスタートを切り、早く上位の問題に手を伸ばす、それ以外の科目は少し後ろからスタートして、充分な演習を積みつつ1段階でも上を目指す。
このような計画を立てて試験勉強に臨むのが王道です。

今回目標を設定するのが遅れた子たちは、次回リベンジですね。
もちろん今回のテストを諦めろと言っているわけではありませんので、あしからず。

さて、残すところテスト勉強も本番当日を含めて3日間。
遊びたいのは山々ですが(私もね)、自己ベスト実現に向けてもうひとがんばりですよ。