2019夏期特訓のお知らせ

努力すること自体をモチベーションにできたら勝ち

社会の評価は努力した量で決まるのではなく、結果で決まります。つまりなんの努力をしなくても結果さえ出せば高評価をもらえるわけです。

もちろん何の努力も無しに結果を出せるような能力が身につくはずもなく、実際のところは見えないところで努力をしていたり、以前からのコツコツとした着実な積み重ねがあってこその能力なので、それが実を結んだときたまたま努力をしていないように見えただけなのだと思います。

私は努力していた事をむしろアピールするタチの悪い部類なので、成果を出すかどうかはさておきとてもウケが悪いタイプですけど。

さて、勉強においてはちょっと違って、努力そのものに評価が下されることもしばしば。

現在中学校で実施されている絶対評価システムがまさにそれ。結果=テストの得点ですが、いくらテストが良くても授業中の取り組みが悪かったり、先生の指示とは違うことをやっていたりすれば、努力が足りないと見なされて成績を下げられてしまいます。

例えばウチの中1生たちは総じて先生からのウケが悪く、テストの得点に対して内申が低め。前期の成績が出たときにそのあたりを指導したので、もうそろそろ審判が下りますが、改善していることを祈りたいです。

努力そのものがモチベーションになる

結果を出すには努力が必要。そんなことは誰だって分かります。しかし継続的な努力が簡単にできたら苦労しません。みんな遊びたいのは山々なんです。その誘惑を振り切って少しずつでも積み重ねていく。どうやってそれを継続するかが問題ですよね。

そこで、オススメな方法があります。

努力そのものがモチベーションになる方法、それが「レコーディング」。

「レコーディング」=「記録すること」ですよね。勉強した内容、時間、感想を記録しておくと、自分の努力してきた証が残るわけです。勉強をしても結果が出るのはテストのときまでお預け。もちろん高い目標があり、それに向かって邁進していけるような精神力の持ち主なら可能でしょうが、なかなか普通はモチベーションが続きません。

やったことが記録されていれば、自分が歩んできた道が明確です。努力してきた証拠がキチンと残っていますし、それを自分で実感しやすい。他人にも認めて貰いやすい。次第に目的が「結果を出すこと」ではなく「努力を残すこと」に変わってきますが、それは悪いことでは無く、マラソンにおけるランナーズハイのようなものです。

ある高3生Fのレコーディング

私が以前管理をしていた教室で指導していた高3生Fくん。高1で入学してきたときは低迷を極めていた成績が、高2でジワジワ上昇してきたので一般入試で勝負に挑むことになりました。

いくら成績が上がってきたとはいえ、それはあくまで学校内の成績の話。Fくんの通う西湘高校は大学入試の母体において平均以下のポジションなので、全国入試を受けると学内順位はそこそこですが、全国偏差値は全然まだまだ。かなりの努力が必要でした。

高3になったタイミングで彼が始めたこと、それがレコーディングです。

私がアドバイスしたのであれば私の手柄ですが、あくまで彼が自発的に始めたこと。塾で勉強が終わるとせっせと手帳に勉強したことを記入しています。

それからの1年、欠かさずレコーディングを続けたFくんは、メキメキと力を付けていき、第1志望校に現役合格を果たしたのです。ウソのようなサクセスストーリーです。

間違いなく彼の柱はその1冊の手帳でした。

冬期講習中の休憩時間、彼が手帳を見てニヤニヤしていたんです。正直気持ち悪いので、何を見ているのかと声をかけたのですね。Fくんは待ってましたとばかりに私へ手帳を掲げました。

そこには私も驚くくらいの勉強時間と内容が細かく書き込まれていたんです。

「俺、凄く頑張ってきたんですよね。伸び悩んでいるときに手帳を見るとやる気が出るんすよ」

そう語るFくんは、積み上げられた記録を見て自らを鼓舞し、さらなる記録を残す楽しみのためにより沢山の勉強をしてきたのです。

もちろんその努力には惜しみない賛頌をしたいところではありますが、それだけ努力をしてきた人間に結果がついてこないはずがありません。

それから10年経った今でも、私は彼のことをたびたび生徒に話してあげます。偉大な先輩の歩みですからね。

ある中3生のレコーディング

入試を終えたある中3生と先日世間話をしていました。もう卒業なので、使わなくなった学校の教材をくれるというのです。本部には学校の実技の教科書が揃っていますが、教室には無いので渡りに船、とても助かります。

入試も終わりましたし、机周りの整理をしているのですね。ちょっと早い気もしますが、まあ良いでしょう。そんな中、彼女が大事にレコーディングしていたものが本棚に残っていたとのこと。

それは、自主学習のノートでした。

そのノートのことは私もよく知っています。ひたすら英語の問題を解きまくったノートのことです。幾度となく英語の質問を受けましたし、それをしっかりノートに残していた様子も目にしていましたからね。

聞けば、中学校に入って最初のテスト、英語が悲惨な成績だったそうです。最初のテストなんて、正直ボーナスみたいなもので、アルファベットだとか簡単な単語が中心ですから、それこそ学年に満点が連発するような難易度です。そのテストで大コケするのですから、よほど苦手だったんだと思います。小学校のときにオマケのように習う英語の授業からつまずいていたらしいです。

ただ、彼女にとって幸運だったのが良い担当の先生に出会ったこと。

恐らくその先生に認めてもらえるのが嬉しかったのでしょうね。自分で勉強したノートを先生にコツコツ提出し始めたそうです。すると、先生も粋なコメントを返してくれるんですね。何度かコメントの意味を質問されました(笑)。コメントが英語なので。

そんなやり取りをモチベーションにしたのでしょうか、3年間続けた自主学習ノートが本棚に残っているということで、写真をもらいました。

自主学習ノート

圧巻の40冊オーバー

なんだこれ。

中1の冬くらいから入ってきたその子、他の科目が伸びていったのは塾の影響が大きいと思いますが、英語だけは確実に自分の努力です。だって、塾で使った5科のノートの合計より多いでしょう、コレ。正直軽く引きました。ここにどれだけの熱意と、時間と、手間が込められているかを想像すると、畏怖を感じます。

もちろん結果が出ないはずがありません。中1の最初でコケたときには最も苦手だったはずが、自他共に認める自分の得意科目に成長していました。塾の高得点者掲示にもしっかりその名が残っています。

これからも英語を軸に頑張ることが出来るでしょう。やっぱり得意科目があるっていいこと。

まとめ

今まで何人も同じように努力の跡を残してきた生徒を見てきました。その中でも特筆すべき二人について紹介してみました。

私はどちらかと言うと記録では無く記憶に残してきたタイプで、過去の入試の得点を全て記憶しています。物覚えは悪い方ですが、良くも悪くも自分の残した結果を忘れたくは無かったのです。生徒にもよく聞かれますしね。

塾で使っているレコーディングノートはまさに彼らのような効果を期待したツールです。テスト前のたった2週間ですが、50時間以上の勉強時間を記録しておくのは有意義なことだと思います。

そして、隙あらば勉強をして、記録をたくさん残すことを楽しみにしてもらえたら、放っておいても結果がついてきます。効率うんぬんを考えるのも良いですが、積み重ねた量は嘘をつかない、それは先輩たちが証明しています。

もしコレを読んだ後輩たちがいたら、ぜひ何かしら爪痕を残して欲しいと思います。そんなお手本となる彼らにリスペクトと感謝を込めて記事を書いてみました。