学校の面接練習はどうなの?公立高校入試の面接試験の実態

公立高校入試が近づいてきました。もちろん学力検査に向けて勉強のペースは最高潮に達していますが、同時に考えなければならないのは、面接試験への準備です。

先日中3生と面接練習をしました。そこで浮き彫りになったのは、学校での面接試験練習がデタ○メだということ。正確に言えば、研究を充分にして万全の対策をしてくれる先生と、研究不足で時代錯誤な指導をしている先生がクッキリ分かれていることです。

一部の先生のヘンテコな指導に影響されたくないので、塾としては練習開始のタイミングをあえて遅らせました。塾で指導した内容を上書きされてしまってはたまりません。

ウチの生徒たちには直接ダメ出しをしているので問題ありませんが、マズい状況なのは学校の指導しか受けることができない塾通いをしていない中学生たちです。せっかくですから、そんな塾に行っていない子に役立つ情報をシェアしておきましょう。もう入試直前ですが、届けこの思い。

学校の面接指導の限界

時間的な問題

ウチの塾の場合、担当する中3生は最大12人。定員ですから、それ以上増えることはありません。大体一回の面接練習に一人30分を要しますが、12人だと合計6時間。まあ半日使えばなんとかなります。

学校の先生は30人を指導しなければならないので、ざっと見積もって15時間。私たちのように土日とかをガッツリ使って対策なんてことはできませんので、平日に15時間もの練習時間を取ってしまったら他の業務が全く回りません。

だから一人10分程度に抑えるしか無いわけです。それでも300分=5時間かかります。正直面接練習って生徒の数倍面接官役の先生の方が疲れますから、5時間面接練習するとか結構泣けてきます。

とはいえ10分って面接試験の時間と同じくらいですから、ほとんど指摘する時間など取れないことになりますね。そこに綿密な対策を求めること自体が間違っているのでしょう。

内容的な問題

これはもう個人差が大きすぎる、と言わざるをえません。

前述の通り、現在行われている面接試験の情報が充分な先生なら、的を射た対策が出来ているわけです。ただ、そんな先生はほんの一握り。多くの先生は面接の研究をしているヒマなど無いわけで、何となくのイメージで対策しているとしか思えません。

生徒から毎年情報は集めているはずなのですが、反映されていないようです。

学校の先生の気質が影響しているみたいですね。学校の先生は、いわば個人事業主のような存在です。自分の学級=自分の会社のような感覚でやっていますので、他の先生同士の情報共有が一般的な会社員と比較して甘いんですよね。

学校全体で面接対策に取り組み、情報を可能な限りシェアして一丸になっているならば短時間といえど素晴らしい対策になるのですが、色々難しいようですね。

ということで、理想的な面接内容とは真逆のアドバイスをする先生もいらっしゃるというのが実情です。以前行われていた前期試験と勘違いされているのでしょうか。情報は常に最新に。

学校の面接指導で指摘された間違いポイント

実際に学校されたアドバイスを取り上げ、神奈川県公立高校入試の面接試験の実態とのズレを修正しておきたいと思います。繰り返しますが、今回は塾に行っていない子向けの内容です。

あまり長く喋らない方が良い

一般的な面接試験は、面接官との言葉のキャッチボールをします。まず要点のみを発言し、相手の深掘りした質問に対してここぞとばかりに用意していた解答をぶつける、そんなやりとりを練習しますよね。

面接練習のときまず志望動機を聞いたところ、ある生徒から一言だけ回答が返ってきました。一応練習なので私は突っ込みます。「それだけですか?」と。そこでようやく本来の深い内容を話し始めたのです。

何でも、学校の先生から「質問の回答は長すぎない方が良い」と言われたそうです。神奈川県公立高校入試の面接試験の対策は真逆です。むしろ、スピーチだと思って言いたいことを全て言い切ることを目標にして下さい。

というのも、先生によっては突っ込んでくれる場合もありますが、あまり深掘りしない先生の方が多いからです。万が一突っ込まれなかった場合、とてつもなく薄い解答になってしまい、それが採点対象になります。絶対にツッコミ待ちをするようなことはやめましょう。

高すぎる目標は良くない

高校に入ってから学習面で頑張りたいことを質問されたときは、具体的な点数なり学年順位なりを答えた方が良いでしょう。そのときの基準ですが、「面接官が『おっ』と思うくらいの点数」や、「自分でガッツポーズが出るくらいの点数」にします。

面接練習で「平均点は取りたいと思います」なんて答えた生徒が何人かいましたが、全力でダメ出ししました。そんなの目標にして果たして嬉しいのでしょうか?だって、平均点は取りたい=普通になりたい、という事です。ハッキリ言ってしまえば、その学校の普通レベルだった場合、理想的な進学は出来ないと思って良いでしょう。

得点なら80点以上、順位なら上位1/3以上くらいの目標は挙げておきたい。ところが学校の面接練習でこれを言うと、かなりの確率で否定されます。「数学で学年トップを狙いたいです」なんて言おうもんなら馬鹿者扱いです。1つの科目でトップを取るのはそれほど難しいことではありませんし、現実的なんですけどね。ウチの教室でもしょっちゅう取っています。

自慢しておきますが、私も物理で全国トップだったことがあります。満点が70人くらいいたので正確にはトップタイ(70人)ですけど。

どうも中学の先生は「控えめ」を美徳としているみたいですが、受け入れる高校からしてみたらやる気のある野心家の方が来て欲しいわけです。

高校入試の面接試験は「自慢大会」であり、いかに自分をアピールをするかが勝負なんです。ましてやこれからの目標であって実際に取っている訳ではありませんから、何とでも言えるじゃないですか。ぜひやる気が伝わるような「具体的で高い目標」を立てましょう。

大学名は出さない方が良い

進学校は、大学に進学するのが大前提なわけじゃないですか。その場合、当然将来どのような大学を目指すのか視野にあるのが普通です。逆に、どんな大学に行きたいか全く分からない状態で進学校に行ってもモチベーションに大きな差があるのでスタートでコケます。

面接試験は具体的であるほど良いですから、大学名の1つや2つ出てくるのが当然です。百歩譲って学部名くらいは明言すべき。

ところが、中学校の面接練習で大学名を言うと、「あまりはっきり言うのは良くない」と指導されるケースが多いです。何でしょうね、奥ゆかしさがプラスにでもなると思ってらっしゃるのでしょうか。そりゃご自身の教員採用試験の面接試験では自己主張が激しく協調性に欠ける人材は御法度だったのでしょうけど、公立高校の面接試験を一緒にしてはいけません。

もちろん将来目指している職業名も明言しましょうね。当然それを言うからには必要な資格・試験・学歴・科目の下調べをしなければいけません。そして、そうしているうちに唯一無二、自分だけの独自性にあふれた面接試験の回答が出来上がるのです。

マイナスなことは言わない

学校では「なるべくマイナスな事は言わない」と指導されます。うん、それはごもっとも。

確かに、自分のアピールをすべき面接試験でわざわざ苦手な事を言う必要は全くありません。しかし、明確な狙いがあったならそれはまた別の話。

例えば、今は得意な科目だけど、中学校の最初はメチャクチャつまずいてしまっていた科目。これはスタート時点で大いにマイナスな表現から始まるわけですが、苦手を克服しようと頑張り始めたキッカケもあるでしょうし、努力の過程や具体的な方法も語れます。何より現在得意科目なので最終的な実績のアピールにも困りません。

ウチの教室で言えば、英語でそんなアピールが出来そうな生徒がいますねぇ。本人は読んでいるだろうからあえて書いておきますけど。

マイナス面だけを言って終わるならダメなんですが、それをネタにプラス面で終わる事が出来るような題材ならば、よいストーリーを語ることが出来るでしょう。面接試験に必要なのは、その子だけの物語ですからね。

かくいう私も社会が苦手だった高校で勉強を盛大に失敗したりしており、それをブログでわざわざ書いていますが、それをネタにして生徒に伝えたいことを書きたかったという狙いやシナリオがあったわけで、単なる恥さらしのつもりで書いたわけでは無いですし。

苦手な科目を頑張ったことを言う

さっき書いたことの逆張りな感じもしますが、そうではありません。

公立高校入試の面接試験で必ず出題される質問の1つ、「中学校生活を通じて教科面で意欲的に取り組んだ活動」について、苦手な科目を頑張ったことを話す生徒が練習のとき多発したんですよね。

私は生徒の得意・不得意を熟知していますので、ぶっちゃけ「何でその科目に触れるの?お前もっと得意な科目あるじゃん?」と思いながら聞いていました。突っ込んでみると、学校の先生から苦手な科目を頑張ったことを言うようにアドバイスを受けたそうです。

苦手な科目を頑張った結果、素晴らしい実績を残せたならいいんです。でも、苦手な科目だったということは、頑張ろうとする以前に何らか自分に落ち度があったということでしょう。授業をまともに聞いていなかったり、勉強の量が少なくなっていたり、原因は様々だと思いますけど、基本的に自分のせいです。

つまり、苦手な科目アピールは、同時に自分の不手際をさらけ出すリスクも抱えているわけです。だから、苦手を克服できたという明確な実績が無い限り、手を出すべきでは無いでしょう。

想定外の質問に備える

学校の面接練習では突飛な質問をされるようです。「尊敬する人は誰ですか」「朝食は食べましたか」「最近読んだ本は何ですか」「印象に残ったニュースは何ですか」など。

断言しますが、全て評価に関係ありません。未だこんなくだらない質問をする先生がいるんですね。信じられません。

全てに共通する事は、「その生徒自身を評価するものではない」こと。だいたい、朝食に何を食べたら高評価なんですか?ご飯に味噌汁、鮭の塩焼きに海苔でも食べたら良いんでしょうか。最近読んだ本も何も、全力で入試勉強をしている受検生が本を読んでるヒマなんか普通ないでしょうよ。

ご存じかと思いますが、神奈川県の公立高校入試における面接試験は、必ず質問される3つの質問があります。それに加えて学校から事前に評価の基準が公表されますので、それに則した質問以外をすることはありませんし、また時間的な余裕もありません。

中には面接の最初に緊張を和らげるため、話のクッションとして軽い質問をしてくる面接官の先生もいらっしゃいます。これは評価に加わりませんので、気軽に会話を楽しむ程度で良いのです。

中学校の面接練習で想定外の質問を飛ばしてくる先生は、最後に取って付けたように質問をしてくることでしょう。その後のアドバイスは「想定外の質問に備えておくんだぞ」で決まり。もはやその先生の存在が想定外です。

まとめ

珍しく語気が強まりましたが、面接練習をするならば正しい情報に基づいて指導をするのが当たり前ですから、適当な知識で適当な指導をすることは害でしかありません。

中学校の先生全てがそうであるわけではありませんが、一部の先生の勘違いがどれだけ受検生を戸惑わせているかと考えると、黙っていられないところもあります。

もし塾に通っていない受検生が検索でここに行き着いたとしたら、少しでもお役に立てたのではないでしょうか。神奈川県の公立高校入試の面接試験の情報は、結構多くの塾の先生が発信しています。ぜひ参考にして頂き、自信を持って面接試験に臨んで欲しいですね。

面接試験自体はとても意義のあるものだと思いますし、志望校決定の際自分のやってきたこと、これからのこと、やるべきことを考える良い機会です。大きな得点差が付かない学校も多いですが、準備が不足しないように全力で取り組んで下さい。それが高校を受検するための礼儀ですからね。